頂き物・・・・。
頂き物・・・・。
務めている会社の女性事務員さんから、ガスランタンを頂いた。
「主人はホント物が好きで、色んな物が家に有って・・・
使用する時が無いので○○さんに差し上げますよ。」
と言って会社に持って来られた。
「ありがと。」
と言って手に取り、業務に追われていた為、
直ぐに引き出しに仕舞い込こんだ・・・・・。
そして、引き出しに仕舞いこんだランタンの事は脳裏から離れていった。
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月日は流れ、仕事も少しは落ち着き始め
同僚と他愛も無い話しをしていた時、
ふと頂いたランタンの事を思い出した・・・・・。
引き出しから取り出し、ケースを見ると
EPI製のランタン・LFAだった。
ケースから出してみると凄く綺麗だ。
事務員さんの、御主人は数年前に心不全で倒れ
そのまま帰らぬ人となっていた・・・・。
このガスランタンは倒れる直前に購入し、
自宅で一度灯しただけの代物だったとか・・・・
琥珀色の天板を眺めながら
手に取ると、当時の心境が頭に過ぎった。
「初期点火は緊張するからなぁ・・・」
そんな事を考えると色々な思いが込み上げ、
「このランタンを代わりに連れ出そう!」
そう決めると心が踊りだした。
一緒に頂いた500gのガス缶も
EPI 製の物で、ほんの少しだけ消費されている。
「灯した時は嬉しかっただろな・・・。」
その後、訪れる自分の運命など思いもしなかっただろうに・・・。
「彼の代わりに、このガスも使い切って・・・」
自分より一回りほど、年上だったけど
残した家族の事を考えると、さぞかし無念だったろう・・・。
自分が彼の代わりに独り、このランタンを灯しながら、心境を思い描こう。
週末は何処に旅立とうか・・・・。
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